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2009年7月1日 曇後雨 17℃(13:00)
大雪山であこがれの高山蝶といえば、まず浮かぶのはウスバキチョウ。この時季は、コマクサ平や稜線上で、羽化したばかりの成虫をしばしば見かけるようになります。
一方、山麓部では、ウスバキチョウと同じアゲハ蝶の仲間の「ヒメウスバシロチョウ」の成虫が6月頃から出現しています。ウスバ‘黄’に対して、ウスバ‘白’。清楚なイメージの蝶です。日本では北海道だけに分布しています。
写真:ヒメウスバシロチョウ
(層雲峡 7/1)
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2009年7月3日 雨 13℃(12:00)
樹林帯を登り花畑の台地へ出ると、そこから先は広大な一枚雪渓。第2花畑の先、エイコの沢崖付近まで、途切れなく続いています。平坦な雪渓なので滑落の心配はありませんが、同じような景色が続く為、視界が利かなくなると方向を見失いやすくなります。所々紅ガラの目印があるものの、真っ白なガスに巻かれれば、その目印さえも接近しないとわからないということもあります。
先発の登山者のトレースをただ何気なく辿るのではなく、要所において自身が地図とコンパスで確認しながら歩くということは、万が一の窮地に陥らないための基本。せっかくの地図とコンパス、「ザックの肥やし」はナシです。
登山口から花畑までの樹林帯は、3mの小さな雪渓が1箇所残るのみ。これもじきに消えそうで、特に問題はないでしょう。
【開花状況】(ガレ場下)ミヤマキンバイ○、コケモモ↑、エゾイソツツジ↑/(ガレ場)イワウメ○、ミネズオウ○、エゾオヤマノエンドウ○/(山頂)ホソバウルップソウ○、イワウメ○、ミヤマキンバイ○、エゾオヤマノエンドウ○
写真:第一花畑 7/2
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(その2)
長い第一花園の雪渓は4つに分断され、雪解けが進んだことがわかります。それでも斜面のトラバースには気を使う。ここでは絶対転倒したくない!「転倒→滑落」の図式が容易に想像できるから。
見晴台から第2花園入り口までは、雪解け水がジャブジャブと流れ込み、泥んこ状態。ぬかるみを避けて植物帯を踏みつけるような事はしないで下さい。靴が汚れたら洗えばいいのですから。第2花園、奥の平にはそれぞれ100m位の雪渓があります。花はもう少し雪解けが進んでから。
コマクサ平では、コマクサの開花が始まりました。まだ大半が蕾ですが、来週10日前後には群落が見れそうです。
第3、第4雪渓にも雪渓が大きく残り、登山道を覆います。雪質は「カチカチ」まではいきませんが、堅く締まり足跡が残らないくらい。特に下りは要注意。
高山植物の種類数では大雪一。山頂から小泉平周辺にかけては、満開のイワウメに加えてホソバウルップソウやタカネスミレが咲き始め、稜線は麗しの季節に突入した模様・・。
【開花状況】
(コマクサ平)コマクサ蕾〜開花、イワウメ○、ミネズオウ○/(第4雪渓)キバナシャクナゲ○/(山頂〜小泉平)ホソバウルップソウ○、メアカンキンバイ○、イワウメ○、エゾオヤマノエンドウ○、タカネスミレ蕾〜開花、エゾタカネツメクサ↑、
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(その3)
白雲小屋幕営地の様子です。
まだ雪渓に覆われています。淵のベンチが現れましたが、地表面は雪解け水でぬかるみ、現在幕営は不可。テントを張る場合は、写真のように雪渓の上に設営することになります。詳細は白雲小屋にてお尋ねください。
写真:白雲岳避難小屋幕営地 (7/2)
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(その4)
誰もいない広い広い高根ヶ原。そこに立ったとき、思わず「おお〜!」と唸っていました。
ホソバウルップソウが満開になりました。
【開花状況】(高根ヶ原分岐)ホソバウルップソウ○、エゾノハクサンイチゲ○、チングルマ○、キバナシオガマ○、メアカンキンバイ○、ミヤマキンバイ○、イワウメ○
写真:ホソバウルップソウ
(高根ヶ原分岐 7/2)
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2009年7月6日 くもり 18℃(17:00)
黒岳石室周辺では、雪解けしたばかりの草地でキバナシャクナゲが群生していました。これから徐々に雪解けが進んだところでは、このような光景が至るところで見られるようになりそうです。
【開花状況】(黒岳9合目)カラマツソウ○、ハクサンチドリ○、ミヤマキンポウゲ○、クロユリ○、ウコンウツギ○/(山頂〜ポン黒)メアカンキンバイ ○、イワウメ○、コマクサ○、ミヤマキンバイ↓、エゾツツジ蕾/(石室)キバナシャクナゲ○、エゾコザクラ○、エゾツガザクラ○、チングルマ○
【登山道上の雪渓状況】(黒岳7合目)約12、73、20、3mと4つに分断されて残っています。(黒岳8合目)約3、7、6mと3つに分断され残っています。*雪質はかたく縁側が氷になっているので、かなり滑りやすい状態です。
写真:黒岳石室周辺のキバナシャクナゲ (7/6)
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2009年7月7日 晴れ 20℃(17:05)
北海沢の徒渉点は今日現在、雪渓に覆われており、雪の上を歩いて対岸に渡るようにルートが付けられています。一方、赤石川にはスノーブリッジが架かっており、上流側からブリッジが崩壊ししつつあり、崩落部の縁を回って歩くようにルートがつけられています。天候によってはここ数日で崩落する可能性がありますので、ご注意を。
写真:赤石川徒渉点に架かるスノーブリッジ
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2009年7月11日 くもり 13℃(17:00)
小雨が降る中、雪解けが随分と進んだ黒岳9合目まで登るとウコンウツギの花が斜面を覆うように咲き、その足元にはミヤマキンポウゲやチシマノキンバイソウが添うように咲いていました。そろそろこの辺りも花の最盛期を迎えそうです。
【開花状況】(黒岳9合目)ウコンウツギ○、チシマノキンバイソウ○、ミヤマキンポウゲ○、カラマツソウ○、トカチフウロ○、ハクサンチドリ○/(黒岳山頂〜ポン黒)コマクサ○、イワヒゲ○、タカネスミレ○、メアカンキンバイ↓、ヒメイソツツジ○/(石室)エゾノツガザクラ○、チングルマ○、エゾコザクラ ○、キバナシャクナゲ↓
【登山道上の雪渓状況】(黒岳7合目)約9、21、4mが残っています。(黒岳8合目)登山道上は消失。(石室〜赤石川)約40m。赤石川の石組みの橋は出てきましたが、川の水量が多いので渡渉の際は慎重に渡ってください。(赤石川〜北海岳登山口)約40、36、124mが残っています。
写真:黒岳山頂直下 (7/11)
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2009年7月18日 曇後雨 17℃(15:00)
目下‘ハート’溢れるコマクサ平。
コマクサが満開です。
(コマクサの花って、ピンクのハートに見えませんか?)
【赤岳コース 雪渓状況】
(第1花園)20〜30mの雪渓3ヶ所トラバース
(第2花園)緩斜面に110m
(奥の平) 緩斜面に10mと20m
(第3雪渓)下部緩斜面に75m、上部斜面に60m
(第4雪渓)緩斜面に30m、2ヶ所
【赤岳コース 開花状況】
(第1花園)エゾコザクラ↑/(第2花園)キバナシャクナゲ↑、エゾコザクラ↑/(コマクサ平)コマクサ見頃○、イワブクロ○、タカネオミナエシ ○/(第3雪渓)ジンヨウキスミレ○/(第4雪渓)キバナシャクナゲ○、エゾノハクサンイチゲ○、エゾコザクラ○、エゾノツガザクラ○、チングルマ ○/(山頂)タカネスミレ○、メアカンキンバイ○、エゾタカネツメクサ○、キバナシオガマ○、チョウノスケソウ↓
写真:満開のコマクサ(コマクサ平 7/17)
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2009年7月19日 雨 10℃(11:00)
毎年、7月の三連休中日は紅葉期を除けばいちばん登山客で賑わう日。ロープウェイには長蛇の列ができて、山頂は満員御礼・・のはずなのですが・・・。こう雨続きでは、春蝉からバトンタッチしたはずのコエゾゼミも鳴けず、6月以来出番の増えた合羽は濡れっぱなしです。
昨日は観察講座「黒岳定点観測登山」の第2回目を実施しました。稜線の高山植物たちも随分と雨に叩かれたのでしょう。傷んだ花弁が多く、見ていてちょっと痛々しい。
けれど、多雨による開花時期への影響はあまり見られず、今のところ例年との大きなずれはないようです。開花期の次は受粉・結実期を迎えて行きますが、高山植物には受粉を虫に頼っているタイプのものが多く、天候不順により訪虫率が下がると受粉・結実への影響も考えられます。今後も第3回・4回と観測登山を実施し、観察していく予定です。観察会に興味のある方は、どうぞお気軽にセンターまでお問合せ下さい。
【黒岳登山道状況】
(7合目)10m弱の雪渓一ヶ所残る。堅く転倒注意
(赤石川)雨の為増水。ふくらはぎまで水が被る(7/18)
【開花状況】
(8〜9合目)ウコンウツギ○、カラマツソウ○、チシマノキンバイソウ○、トカチフウロ○、ハクサンチドリ○、ミヤマキンポウゲ○/(山頂〜ポン黒岳)コマクサ○、エゾツツジ咲き初め↑、イワブクロ↑/(石室周辺)チングルマ○、エゾノツガザクラ○、ヨツバシオガマ↑
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2009年7月21日 曇 15℃(11:00)
春先、緑岳花畑は例年よりも大量の積雪を抱えていましたが、第一花畑、第2花畑看板付近では登山道が出てきました。チングルマやエゾコザクラたちの為のグラウンドもようやく雪から開放され、裸の地面にコザクラがぱらぱら咲き始め、小さな芽や蕾がぷちぷちと顔を出しています。
でも、第2花畑看板を過ぎた上部からはまだ雪渓が多く残り、エイコの沢崖付近までは7割方が雪歩き。足下に眠るアオノツガザクラの大群落に会えるのは8月のこと・・・。
【雪渓状況】
(第1花畑)90m
(第2花畑看板付近)80m、20m、20m
(第2花畑上部〜エイコの沢崖付近)ほぼ雪渓
【開花状況】
(第1花畑)エゾコザクラ咲き出し↑/(ガレ場下)エゾイソツツジ、コケモモ/(ガレ場〜山頂)エゾツツジ咲き出し↑、タカネオミナエシ、イワブクロ
写真:第2花畑 (7/20)
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2009年7月25日 雨 19℃(15:00)
8、9合目斜面をあれほどいっぱいのクリーム色で染めていたウコンウツギも、花びらには受粉完了合図の紅いラインが目立ち始め、少々咲き疲れてきた様子。代わりにダイセツトリカブトが空豆のような蕾を膨らませ、蕾といえどその存在感はさすがなものです。そして稜線では、顔を出さぬ太陽を待ちわびひっそりとピークを折り返したエゾツツジが空を仰ぐ・・。
黒岳は最後まで残っていた7合目の雪渓が全て消えました(24日)。ここ5年間における黒岳登山道の消雪時期は概ね7月15日前後でしたが、今年もそれほど大きくずれるということもなく、結局は帳尻が合う結果となったようです。
【開花状況】
(8〜9合目)ウコンウツギ↓、チシマノキンバイソウ↓、ダイセツトリカブト蕾〜1株開花↑/(山頂〜 ポン黒岳)エゾツツジ○〜↓、イワブクロ○、コマクサ○〜↓、メアカンキンバイ○、チシマツガザクラ↑/(石室周辺)エゾノツガザクラ○、チングルマ○、ミヤマキンバイ○、ヨツバシオガマ○、ミヤマリンドウ○
写真:エゾツツジ(黒岳山頂 7/24)
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2009年7月26日 雨 19℃(12:30)
お待たせしました。層雲峡ビジターセンターのホームページが7月25日、リニューアルされました。いままではこちらの「山だより」しか見なかった方も、「トップページ」にアクセスしてみてください。
「山だより」がトップページからプレビューできるほか、いままで館内でしか閲覧できなかった「山情報」が「登山道近況」としてウェブ上でPDFファイルとして閲覧でき、ダウンロードも可能になりました。
「フィールドノート」のサイトでは、大雪山の自然データベースとして、過去の「登山道の残雪状況」や「開花情報」「紅葉情報」もPDFでご覧いただけます。また、「黒岳定点観測」では、黒岳の四季の移りかわりを、年ごとに写真で見ていただけます。
さらに「大雪山の花図鑑」では、大雪山の代表的な花を、白・赤・青・黄と、色ごとに分けて、紹介しています。もちろんご好評をいただいている「山だよりバックナンバー」も今までどおりご覧いただけます。
より使い勝手が良くなった?「層雲峡ビジターセンター」ウェブサイトをご利用ください。
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2009年7月29日 くもり 20℃(15:00)
なんとなく寂しい。いつも心寂しい私ですが、どうも原因はそれだけではないようです。夏の観光シーズン真っ盛りだというのに、駐車場に車が少ない。登山道をあるいている登山者をあまり見かけない。そしてなによりも、気温が低く、雪解けがすすまないために、開花も遅れ気味で花数が少ない。それもこれも、六月からの天候不順が大きな原因?
花畑として知られる緑岳の第一・第二花畑も、やはり開花は遅れ気味です。第一花畑では、エゾコザクラやエゾノツガザクラ・チングルマが咲き始めて来ていますが、第二花畑上部からエイコの沢を見おろす崖のあたりまでは、20〜40mの雪渓が六ヶ所残っています。雪が解けた場所も、アオノツガザクラの黒々とした葉ばかりが目立ち、「沈黙の春」状態。
エゾコザクラ・エゾノツガザクラ・チングルマが咲きそろい、三役そろい踏みが見られるのは、もう少しさきになりそう。
【雪渓状況】
第一花畑:85m
第二花畑奥〜エイコの沢崖:30m,40m,25m,35m,35m,20m
【開花状況】
第一花畑:キバナシャクナゲ↓/ジムカデ○/チングルマ↑/アオノツガザクラ咲き出し↑/ミネズオウ↓/コエゾツガザクラ咲き出し↑/ミヤマキンバイ↑/エゾコザクラ↑
第二花畑:エゾコザクラ咲き出し↑/ミヤマキンバイ咲き出し↑/キバナシャクナゲ↓/アオノツガザクラ咲き出し/チングルマ咲き出し↑
第二花畑上部:エゾコザクラ○/アオノツガザクラ蕾/ミヤマキンバイ咲き出し↑/チングルマ咲き出し↑
写真:エゾノツガザクラ(第一花畑 7/29)
「沈黙」の中のささやかな春
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(その2)
・・と、少々うら淋しい緑岳花畑に対して、ちょうど春と夏が一緒にやってきたかのように彩り豊かだったのは白雲分岐〜花の沢間と黒岳赤石川周辺。チングルマとエゾノツガザクラが満開です。キバナシャクナゲも後発組が満開を向かえ、蕾もたくさん。そしてなんと言ってもヨツバシオガマ。きりっと活き活きしていて今が見頃です。
ここはまだまだお花見が楽しめそうです。今日歩いたコースの中では、花の種類数最多です。
写真:チングルマ群落(赤石川周辺 7/29)
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