層雲峡ビジターセンター
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天然記念物の競演
2012年02月10日 吹雪 -14℃(14:30)

 ここ層雲峡では、2月に入っても雪が多く降る日が続いています。  3日前には日中(14時)の最高気温がプラスに転じ、70日振りに真冬日を抜け出しましたが、あっという間にまた元の「層雲峡」です。  体が中々ついていかず、とうとう風邪をこじらせてしまい、ホームページの更新も遅れてしまいました・・・  体調がやや戻りましたので、早速スノーシュー片手に散策へ!!!  途中、エゾシカの死骸に無数のカラスが・・・。 よく辺りを見回すと、天然記念物の「オオワシ」と「オジロワシ」もいました。  やはり、近くで見ると「もの凄い勇壮感」のある鳥です。  しかし、この2羽・・・絶滅危惧種に指定されています。 (オオワシ〜絶滅危惧種2類:絶滅の危険が増大) (オジロワシ〜絶滅危惧種IB類:近い将来における絶滅の危険性が高い種)  地上からではなかなか見分けが難しいですが、この日は両者共に「幼鳥」の姿も見られました。

写真:オオワシ・オジロワシ 2/9
株虹?
2012年02月11日 吹雪 -14℃(13:00)

 早朝、ほんの数分間でしたが「虹」のようなものが現れました。  時間にして3分くらい、最初は非常に薄かったのですが、次第に濃い色へと変化していきました。  さて、これは虹なのでしょうか??? 彩雲なのか???  虹にも色々な名前がありますが、「主虹」「副虹」「過剰虹」「反射虹」「月虹」「逆さ虹」・・・。  雲で全体が隠れているようには見えないのですが、似たようなもので、地面に近い部分だけが短い柱になって見える「株虹」というものあります。  う〜ん、なかなか難しいです。 いずれにしましても、幸運をもたらすという「虹」。 見えたことではよかったのですが・・・。 

写真:幻日か? 2/11
ビジター講座:天幕・北海二見ヶ浦
2012年02月12日 吹雪 -14℃(15:15)

 本日、ビジターセンター主催:二見ヶ浦スノーシュー散策が行われました。  あまり一般には知られていないこのコース・・・。 概要をほんの少しだけお知らせします。  層雲峡と言えば柱状節理群が有名ですが、これが知られる以前の景勝地といえば、国道273号線沿いにある天幕地区:二見ヶ浦でありました。  留辺志部川から岩内川、ウエンナイ川を遡ること約2k周辺で見られる岩壁とされています。  開拓当時は巨岩奇峰群で知られていましたが、大正15年に双雲別(国道39号線沿い:現・清川)〜層雲峡間の道路が開通すると、北海・二見ヶ浦は訪れる方もなくなり、現在ではその存在すら知られていない状態となっているところです。  往復約5kのこのコース、悪天の中でしたが総勢15名での講座でした。

写真:二見ヶ浦へ 2/12
2012年02月14日 くもり -4℃(11:00)

 森の中を散策中、折れてしまったヤチダモの木に、薄緑色の「ウスタビガ」というヤママユガ科のまゆが下がっていました。  さなぎを保護するため、絹糸でつくられたまゆは「やまかます」とも呼ばれています。  ウスタビガは、漢字では「薄手火蛾」、とか「薄足袋蛾」と書きますが。「手火」とは、提灯の形を意味します。  緑の葉が茂っている頃にはほとんど見つけることができませんが、落葉期が終わると遠くからでもすぐに見つけられます。  細い木の枝に繭の糸を絡ませて、強風にも飛ばされないように付いています。枝から離そうとしても枝の方が折れてしまうほど強度があります。  中を覗くと、底に小さな穴がありますが、雨水を抜くための穴のようです。  幼虫や成虫の写真はありませんが、皆さんも一度は目にしたことがあるはず・・・  あの、とてつもなく鮮やかな緑色の・・・です。

写真:ウスタビガの繭 2/12
木喰虫
2012年02月14日 晴れ -4℃(11:40)

 枯れた「ハルニレ」の木に何やら「気持ちの悪い」模様がついています・・・。  皆さん、この跡何かわかりますか? これは、件名の通り虫が木を食べた跡なのです。  成虫・幼虫とも1mm前後から大きくて数mm程度で、短い円筒形の微小な昆虫です。(色は真っ黒です)  森林に多くの種が存在しており、日本産で少なくとも300種以上、多様性はかなり高いようです。  木の中や樹皮の下に細い巣穴を掘って生活していますが、ほとんどの種が多かれ少なかれ菌類と共生して木の栄養摂取を行っています。  幼虫・成虫とも、すべての種類が植物食で、食物とする部位はほとんどのものが木材で、一部のものがドングリなど樹木の種子を食しているようです。  通常は衰弱した樹木に多いですが、そういう種でも大発生すると健康な樹木を激しく食害することが知られており、森林害虫として重要視されています。

写真:木喰虫の食痕跡 2/12
2月の層雲峡
2012年02月16日 晴れ -13℃(11:30)

 昨日は、一日の降雪量が30cm・・・。 いつものことながら除雪から始まる一日です。  風がとても強い地域になりますので、吹き溜まりも含めると除雪が終わってすぐ昼食ということもめずらしくありません。  しかも、今年の特徴は「寒くて雪が多い」年です。 現在もそうですが、特に1月は−20℃を超えた日数が13回(昨年は5回)、積雪深も昨年と比較すると40cm以上も多くなっています。  春はまだまだ遠いです・・・。

写真:窓にできた霜結晶 2/16
久しぶりに?
2012年02月17日 晴れ -10℃(11:00)

 久しぶりに「エゾリス」が顔を見せてくれました。 が・・・頭上から雪を落とされて・・・。  やはり、分かりやすい動物です。 しばらく観察していましたが、元々樹上での活動ですが、たまに地上にも降りてきます。  しかし、雪が多い影響で中々思うように歩けません。 歩くというより、飛び跳ねていました。  一瞬雪の中に入り込み姿が見えなくなるほど・・・。 今年のエゾリスの生活は大変そうです。

写真:エゾリス 2/17
モモンガ巣穴乾燥中???
2012年02月17日 晴れ -10℃(11:35)

 モモンガの撮影に行ったわけではないのですが、いつもの樹洞を通りかかったところ、写真のようなことになっていました。  これは一体どうゆうことなのでしょうか? 人為的なものなのか?  間違って排泄をしてしまい、中の巣材を乾燥させていたのでしょうか?(そんなはずはないでしょう!)  しかし、普段は見られない巣穴の巣材。 貴重なものを見られました。  中には、コケ類・木の皮・枯れ草などなどがありました。

写真:エゾモモンガの巣材 2/17
最低気温更新
2012年02月18日 くもり -22℃(9:30)

 またまた今期の最低気温を更新しました。 早朝センター前の温度計で「−28℃」をさしていました。  外にいると、手・足・顔はもとより、頭が痛くなってきます。  大雪の次ぎは「シバレル寒さ」・・・。 体がおかしくなりそうです・・・。 *参考までに温度計の正しい設置方法 1、最寄の建物や樹木からその高さの3倍程度の距離を置いて設置する。  ・建物の日影になったり、照り返しを受け周辺の温度が影響を受けてしまうため 2、人工の熱源から十分に離す  ・車からの排気熱やエアコン等からの排熱等の影響を受けてしまうため 3、屋上の設置は避ける  ・建物からの輻射熱や照り返しの影響を受けるため 4、自然な環境に設置する  ・アスファルト道路などは照り返しが強いため避ける  ・芝生による照り返しの緩和のため、道路等の人工熱源との間には低木植栽等の対策が必要 5、寒冷地での設置は積雪に注意が必要  ・積雪にあわせ高さを調節する ・・・ということで、直接日光が当たる場所などは避けるべきということと、「地上の高さから1.5m」くらいの高さに設置するのが最適とされています。

写真:センター前温度計(最低気温部分) 2/18
エゾシカの水飲み
2012年02月25日 くもり -5℃(12:50)

 エゾシカの水飲み・・・。 今年は雪が深く、水場(というか、川になりますが)に辿り着くまで大変です。  エゾシカの天敵は人間を除くと(狩猟)、やはり「雪」ということになります。(ここ数年はヒグマに襲われている例もありますが・・・)  体重が100kg前後になりますので、深雪を歩くことは大変です。特に、初めての冬を超えられる仔ジカの数はかなり少ないものになっています・・・。  写真は深雪を「漕いで」ようやく川へ辿り着いた足跡。もう一枚は、上から見えなかったのでしょうか?それとも、水が飲みたかったのでしょうか?1mはあるでしょうか、側溝に落ちてしまったようです・・・。  野生の動物は、気象条件によっては生き延びていくことも大変です。

写真:水を飲みに・・・ 2/25
野鳥が来ない・・・
2012年02月25日 くもり -5℃(13:10)

 昨年の後半、とうとう「キレンジャク」は来ませんでした・・・。  といいますか、今年は冬にやってくる野鳥の姿を見かけません。  もちろん、全種類ではありませんが・・・。 これも、天候の影響があるのでしょうか???  写真は「オオアカゲラ」です。何と、なわばりは200ha、アカゲラの数十倍です。1.5km四方に1つがいしかいない計算で、そう簡単に出会える鳥ではないようです。  専門家曰く、「クマゲラ」よりも見つけるのは難しいとのこと・・・。

写真:オオアカゲラ雄 2/25
エゾシカ雄
2012年02月26日 くもり -9℃(13:00)

 見事な角を持ったオスジカにあいました。 ただ、近場のシカとは違い、森の中にいるシカはすぐ逃げてしまいます。  狩猟獣として人間達に追われた影響でしょうか?    何もする気はないのですが、かなりの急斜面を滑り落ちながらも森の中に消えていきました。  数も増えて、色々な問題もありますが、何ともせつない気持ちになりました。

写真:雄ジカ 2/26
ツグミがやってきました
2012年02月28日 くもり -9℃(13:30)

 センター前に冬鳥の「ツグミ」がやってきました。 一羽のみでしたが・・・。  残り少ない「ナナカマドの実」を全て食べて行ってしまいました。  数にして10個程度でしたが、最後の一個まで・・・。 あと一ヶ月少々で、また渡りの時期です。  たくさん食べて、脂肪を増やして渡りに備えてほしいです。

写真:ツグミ 2/28